学科の特色

世の中をよりよく変える“新発見”をめざして。

「海洋生物から抗がん剤を生み出す」「光触媒を利用した人工光合成を実現する」。
これらは化学科の研究室で行われている研究の一例です。
通称「ばけがく」とも呼ばれる化学とは、物質が化ける現象を解明し、新しく有用な物質を創造する学問。
本学科では1~3年次に講義と実験の両面から物質の構造や化学反応を学んだ上で、4年次に卒業研究として未知の研究に挑みます。
仮説を立て、実験し、失敗を重ね、答えを出す。その過程を通し、多くの学生が昨日までなかった新物質を生み出してきました。
皆さんも大いに化学反応を起こしながら「世紀の新発見」を探究してください。

教育目標

物質を取り扱うすべての科学や技術の中心は化学です。どのような分野においても「物質」という観点から眺めることで、その分野を本質的に理解し、正しい方向に導いていくことができます。そのために、まず数学、物理学を含めた基礎学力を修得した上で、講義と実験の両面から、物質科学の基礎、実験法、表現法、研究の進め方を学び身につけていきます。その上で、最新の設備・機器を活用しながら、各個人独自の世界最先端の研究課題で卒業研究に取り組みます。
その成果を卒業論文にまとめるとともに、卒業研究発表会で発表し、自らの考えを正確に伝えるための表現力が養われます。化学科で4年間学ぶことにより、化学の幅広いスキルが身につくだけでなく、意見を発信する力が身につくことでしょう。それによって、化学に関する研究や開発ではもちろんのこと、幅広い周辺領域においても、社会に貢献できる人材の育成を行うのが化学科の目標です。

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世界を眺める目

私たちの世界は、全てが何らかの物質によってできています。化学の一つの重要な役割は、これらの物質の性質や働きを知ることです。私たちが生きていくために欠かせない空気や水の分析、従来の方法では検知することができなかった現象を高感度で分析する方法の開発、光エネルギーを利用するための電子の動きの解明、私たちの生活を支える物質を長持ちさせる方法など、様々な物質の性質や働きを知るための研究が行われています。このように私たちの世界を眺める目を鍛えることによって、私たちは身の回りのことをより良く理解できるようになるでしょう。

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ホタルの発光のしくみに倣った化学発光物質

未来を開く鍵

化学のもう一つの重要な役割は、化学反応によって、私たちがまだ手にしたことのない全く新しい物質を作り出すことです。
従来よりも優れた触媒、効率的に光エネルギーを発生する物質、ガスを溜めることができる物質など、私たちの生活をより豊かにするような研究も行なわれています。また、美しい分子を作ってみようとか、分子同士の集合状態をコントロールしてみようとか、すぐに生活には役に立たなくても知的好奇心をかき立てる研究も行われています。

教育目標

Q&A

理学部は自然や現象ならびにその原理を学ぶ学部です。理学部化学科は化学の基本原理を学び、基盤となる研究に発展させることを目的にしています。化学科では、物質の構造と性質、反応そして合成について調べ、理解し、解明する手段と考え方を学びます。

2年次前期に「環境化学」、3年次前期に「環境分析化学」、後期に「応用環境化学」の講義があります。「環境水の分析」「室内環境汚染対策」「環境汚染物質の無害化・資源化」「分解性ポリマー」などのテーマの研究がなされており、学生が取り組んでいます。

化学科の学修で実験は重視されます。1年次後期の基礎化学演習で基本操作を習得し、2・3年次には毎週半日の実験を行います。卒業研究では夜間に及ぶこともありますが、担当教員をはじめ大学院生、研究室の仲間と協力して進められるので心配ありません。

3年次の後期から研究室に配属され、研究活動を進めていくうえでの心構えや方法を学びます。4年次での卒業研究は必修科目であり、担当教員の直接指導のもとで、研究活動を進めます。実施に当たっては低年次から目的意識をもち、基礎を固めることが必要です。

卒業生は理科の教員、国家や地方公務員として活躍しているほか、多くが化学工業や医薬、食品などの企業で研究開発・品質管理・技術営業等の職種に従事しています。また卒業生の30~40%が大学院へ進学し、研究者としての道を進むのも化学科の特徴です。

卒業後の進路へ